書籍「頭のいい人が話す前に考えていること」 著者 安達裕哉 発行 ダイヤモンド社
2023年4月に発売され、75万部を超えるベストセラー。レビューを含めてご紹介します。
・レビューまとめ
・読むべき人
・著者について
・この本が売れているわけ
・まとめ
レビューまとめ
Amazon、楽天など大手サイトのレビューは5000件以上。評価平均☆4.3/5と高評価です。有用な知識が得られたと感じる方が多いようで「何度も読み返して身につけたい」など散見されました。「読みやすい、わかりやすい、すぐに読めた」なども多い意見です。逆に「内容が薄い、浅い」と感じる方もいます。また「コミュニケーションの考えがかたくて自分には合わない」などもありました。著者の経験を元にしたビジネスベースのコミュニケーション本なので、プライベートに応用できるといってもそこはしっくりこない方もいます。
読むべき人
多くの人が悩むコミュニケーションですが、この本を読むべき人は「相手によく思われたい、信頼される人間になりたい」と考えている人です。これを叶えるための考え方がわかりやすく、実践しやすいように書かれています。「読み返さなくていい本」と著者が書いてますが、読者がすぐ理解でき納得させる目的の本だと考えられます。コンサルタントの本で、よくわからない横文字だらけということはありがちです。著者もコンサルタントですが、普通の人が普段使わない横文字は極力さけていることからもわかります。
著者について
安達裕哉氏
コンサルティング会社で12年勤務し独立。webマーケティング会社経営、「Books&Apps」のサイト運営、記事の執筆などの活動されています。著書は安達氏のコンサルタントとしての経験をもとにしており、多くの具体例で上司や部下、クライアントとのやりとりを書ています。また奥様との会話も具体例で挙げており、プライベートでも有用な考え方であると示しています。
この本が売れているわけ
「頭のいい人が話す前に考えていること」がこんなに売れたのは、なぜかと考えてみました。
まずタイトルの「頭のいい人」の部分について。ここは「成功者」とか「お金持ち」に変えると、よくあくありそうなタイトルになりますが、読者の期待のハードルが高くなります。
比べて「頭のいい人」は絶妙な高さのハードルであり、定義の曖昧さが読者それぞれの中に期待感を抱かせます。つまり、読めば「頭のいい人」になれそうだと感じるのです。さらにこの絶妙なハードルの高さは、読書後の満足感を高めます。
これが評判の良さに繋がりベストセラーとなった理由のひとつではないでしょうか。
まとめ
この本の難易度は初級レベルと言えそうです。読書が苦手な人にも読み易く、多くの人にとって役に立つ知識を得られるでしょう。スラスラと一度読むだけで、考え方を学び、すぐ実践できる親切な構成になっています。
逆に多くの本を読んでいる人にとっては物足りなさがあるようです。 本書の「頭のいい人」の定義が曖昧で、目指すゴールがよくわからないと感じます。そのため「ツッコミどころが多い」や「経験を並べているだけ」のような意見があるのでしょう。
本書は入門書として読み、少しレベルの高い他の本で知識を深めていくのが良いのではないでしょうか。
コメント