投資依存症 こうしてあなたはババを引く 著者 森永卓郎
現在の投資ブームに警鐘を鳴らす森永氏の著書。森永氏は投資をすぐにやめるべきと主張しています。投資をしている方にとってはショックを受ける本となるでしょう。
・レビューまとめ
・森永卓郎氏について
・概要
・投資依存症とは
・まとめ
レビューまとめ
Amazonのレビュー数247件あり☆評価は4,2/5となっています。出版されて数ヶ月でこの件数ですので人気がうかがえます。基本的には森永氏を支持している方が購入されてレビューしているように感じます。良いとされる意見は「経済の知識がなくても分かりやすく、読みやすい」「過去に起こったことをわかりやすく解説していて、勉強になった。」「投資をやめます。」等が多くみられました。良くないとした意見は「主張が極端で理解できない」「投資をやめるべき理由についての解説がいまいちである」「都合の良いデータを並べているだけ」などです。
森永卓郎氏について
1957年生まれ。東大経済学部卒。経済アナリスト。経済学大学教授。柔らかい雰囲気のキャラクターとわかりやすい解説で、コメンテーターとしても活躍されていました。2025年1月28日にガンのため亡くなり、享年67歳でした。この著書では森永氏自身の投資について、過去の経験からやめるに至った経緯なども語られています。またニュースでよく報じられていた投資詐欺の件についても詳しく書いてあり、興味深い部分でした。著書のテーマとは若干ずれてるような気がしますし、この話を入れ込むために「依存症」を表題につけたのかとも推測されます。
概要
「投資の本質はギャンブル」この主張から理由、根拠を挙げていく展開となっています。身近な話題でわかりやすく解説されており、とても読みやすく勉強になると感じました。それぞれのトピックでは、わかりやすい解説のかわりに、あまり深く追求することはありません。このあたりが、「期待と違った」と感じた読者もいるようです。
「投資をやめるべき」これがメインの話であり、様々なデータを根拠にやめるべき理由が書かれています。主張は別として、根拠についてのお話が「勉強になった」「面白かった」と多くの読者は感じたようです。
「依存症」についても多くのページを使い解説されていて、森永氏をかたった投資詐欺事件に派生させています。
「投資をやめてどうしたらよいか」についても書いてはありますが、この「答え」については比重が少ないため、また実践が難しいため、参考になるか疑問があります。
投資依存症とは
投資を始めてしまうとやめる事が難しいと森永氏自らの体験から書かれています。もっと利益を出したい。損失を極力避けたい。このような気持ちの変化が依存症に繋がるということです。
近い将来に株価暴落から下降し続け、今の10分の1程度まで下がるといった予測をしています。そうなれば投資依存症の人たちは財産の多くを失うことになります。そうならないためにこの著書が処方箋の役割となることを願っています。
まとめ
新ニーサやイデコの税制優遇によって多くの人が投資を始めています。また、投資関連の本は楽に手間をかけずにできると謳ったものが多くあります。「この流れでいくと大損こきますよ」と森永氏は訴えています。
この著書の主張については都市伝説のように信じるか信じないかはあなた次第といった感じでしょう。しかし、投資に関する様々な視点や考え方を得ることができます。そして投資をしていくうえで役立つ知識を得ることができるでしょう。
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